カタルワ・カフェとは


3.11をきっかけに被災地から避難してこられたみなさんへ

 主催者である私も、福島県からの自主避難者です。とはいえ、もう4年も経って、避難者とは言えないのが事実です。時間の経過とともに、被災地も私たちも状況は変化しています。

 しかしみなさん、心のどこかで4年前のことにフタをしたままにしていませんか?避難とは難を避けることです。文字通り旭川地域は本当に平和で安全です。おかげで難を忘れて暮らしてきましたが、一方ではあの出来事を苦しい思い出のまま放っておいていませんか?PTSDと思えるようなトラウマはありませんか?

 私たちの経験を聞きたいと思っている地元の皆さんにお話しすることで、あらためて気づくことがあったりします。また、同じ出身地の人同士で話すこともまた心癒されることがあります。困った時に役立つ情報も色々あります。

 そんな人の出会いや心のつながりや情報などを結ぶ「場」を提供したいと思い、この「カタルワ・カフェ」を開きます。2ヶ月に1回のここに来れば、誰かに、何かに出会える。そんな場でありたいと思います。土日を中心に色々な場所で開いていく予定ですので、ぜひおしゃべりに来てください。


3.11をきっかけに関東等から移住してこられたみなさんへ

 旭川地域には、3.11をきっかけに被災3県以外から避難・移住してこられたかたが大勢いらっしゃいます。ほとんどのかたが「避難者としてのふるさとネットへの登録」には該当しなかったり、その必要がなかったりするため、同じような思いを抱えてこの地に来た人同士出会う場がありません。

 しかし、東日本大震災も、原発事故も、東北3県だけのことではありません。関東でも大変な事態でしたから、あの思い出が苦しく心に残っているかたも少なくないのではないでしょうか。みなさんの思いに共感・共有できる「場」をつくりたいと思ってきました。2ヶ月に1回ではありますが、お友達づくりの場になってもらえることを願います。


旭川地域にずっとお住まいのみなさんへ

 私たち避難者が旭川地域に来て本当にありがたいのは、地元のみなさんがいつでもどこでも助けてくださることです。3.11をきっかけにこの地に来た私たちも、もう4年が経ちましたが、自分達のこの先を悩み続けている人も多くいます。

 そうした悩みは同じ境遇の人にしかわからないことではなく、実は地元のみなさんに訴えたい、理解してほしいということがたくさんあります。なぜならば、震災のこと、原発事故のことは、東北だけの問題ではなく今の日本全体で考えていかなくてはならないことだからです。

 ありがたいことに、自分たちの暮らしを見つめなおすきっかけにするために、私たちの経験や苦しみを聞かせて欲しいという声を地元のみなさんからいただきます。私たちも、みなさんにお話することで自分の気持ちの整理ができたり、新たな発見があったりすることがあります。

 意外に身近にいる避難者・移住者の声を聞ける「場」を提供いたします。

 また、私たちの悩みやストレス解消に役立つお仕事をされているかたや、楽しくためになる情報をお持ちのかたもたくさんいらっしゃいます。そうしたみなさんを、情報の少ない避難者・移住者に紹介する場にしたいと願います。